masaです。
他の記事を見て頂いている方はご存じの様に、私は病院/クリニックで勤務医をしています。医者は世間的には裕福に思われる職業です。なのになぜ、私が資産運用について勉強しているのかというと、残念ながら医者、特にこれから医師になる人達の将来は明るいとは言い切れなくなってきているからです。
いくら医者、といっても勤務医である限りは所詮は雇われの身。エリートサラリーマンとそう変わりません。つまり、昨今の増税ラッシュの影響をもろに受けています。日々涙目です。物価の値上がりや増税をくらいながら、保育園も満額支払い、児童手当の支給も無事ストップしました。やってられません(本音)。
先輩の医師からは、武勇伝の様に取引先の傲りで高級ホテル・レストランでの飲み会の話をされ、ひたすらお金が貯まっていた過去の話をされます。やってられません(2回目)。
それでも、この記事で紹介する「DIE WITH ZERO」の考え方を知れば、コロナに加えてそんな増税のニュースに影響されているmasaと似た環境の皆さんは、心を少し軽くなるかもしれません。
具体的に何が不安なのか分からないけど、とにかく不安からとにかく貯金をしている
そんな人がこの記事を見れば、資産運用の目的や考え方が変わるかもしれません。
この問いに即答できない方は覗いていって下さい。
繰り返し説明している「DIE WITH ZERO」を紹介しているのはこちらの本です。
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日本でも売り上げが10万部を突破
お金のシン・バイブルと話題
資産運用のyoutubeでも度々紹介
そんな有名な本です。
少し分厚いため読みづらそうに感じるかもしれませんが、この本を読んで、この考え方を知ったmasaは、気持ちは明るくなったし、家族への向き合う意識も変わりました。ただ単なる資産運用の本ではなく、人生論として大事な教訓をもらった気がしています。人生の出来る限り早い段階で、この本に出会う事をおすすめします。
とはいえ、本を読むのが苦手、という方もいるでしょうから、masaが読んでいて響いた内容を中心に、少し本の内容をご紹介していきます。それでも、興味がわいた方は手にとって読んでみることをおすすめします。
〜masaってこんな人〜
関西在住の内科勤務医で、病院〜診療所で勤務
外来から病棟、訪問診療など広い範囲で医療に従事
同い年の看護師の妻と結婚し、現在長女・長男が生まれ4人暮らし(妻育休中)
医師としての業務と父・夫としての育児に奔走中
Twitter、ブログ(ほそぼそyoutube)で医者看護師夫婦の日常の情報を発信中
ちなみに、(最近更新がストップしていて本当に申し訳ないと思っていますが)youtubeも妻と細々行っています。最近のmasaが投稿した動画はこちらです。
文字ではなく、動画での情報収集に興味がある方は、亀の更新は続くと思いますが、チャンネル登録をしてお待ち頂ければ。
【結論】人は人生を豊かにするため、お金をもっと意識して使うべき
まずは結論から行きましょう。本の中では、作者の方が様々な拝啓(経歴・職業など)の方にアドバイスしたりする形で物語りが進みますが、伝えたいことはこれだけです。
人は人生を豊かにするために、お金をもっと意識して使うべきだ
私達は皆、仕事をする中でお金を稼いでいますが、お金は持っているだけではタダの紙です。それを食べ物や本、サービスと交換する形で人生を豊かにしています。逆に言えば、人生を豊かにするためにお金を使えていなければ、タダの紙と変わりません。
そして、【人は意識しなければお金をただひたすらため込む傾向】があります。筆者の方は、とにかく一貫して【お金の使い方】について語っています。
これは本を読んだ結果、私も同感です。
私達は限られた時間の中で、最大限命を燃やす方法を考えなければいけません
私達がお金の使い方を学ぶべき理由とは?
もちろん、ただいたずらにお金を使うことを推奨している本ではありません。そもそも「お金を使うなら得意だよ!本なんて今更読むまでも無いよ!」っていう人も多いのではないでしょうか。masaはどちらかというとお金を使うのが苦手ですが、医者の中にはお金は稼いだ分全て使ってます!っていう人も多いです。
その辺りはこちらの記事を参照ください。
とはいえ、この本が推奨しているのは、ただお金を使うことではなく、「人生を最大化するために、意識して」お金を使うこと、です。思考を停止し、ただお金を使うことは良くないこと、とまで言い切っています。
ただ、直ぐにお金を使いなさい、って言われても難しいですよね?
そこで読者がお金を使う考え方を改めるために、この本では2つの事実・考え方を紹介しています。
①思い出の配当を増やすためにお金を使うべき
この本では、人生で一番大事なのは「思い出作り」と言い切っています。
人は皆死にます。いつ何時最期の時が訪れるかは分かりませんが、残念ながら死なない人間は居ません。致死率100%です。
そんな私達が人生最期の日を迎えた時に、あちらの世界に持っていいけるのはお金でもなんでもなく、「思い出」です。
そして、この思い出は早く作れば作るほど良い。
なぜなら、楽しい思い出はそれ以降の日々でその当時のことを思い出すだけで、私達に幸せな時間を与えてくれるからです。本の中ではこの幸せな時間を、株式投資で株主にもらえる配当金になぞらえて「記憶の配当」と表現しています。なによりこの配当は、思い出す度に尽きること無く幸せな時間を暮れます。
思い出を共有した大事な家族や友人たちと思い出に浸る
この幸せな時間を生み出してくれる思い出を出来る限りたくさん作るために、私達のお金は使うべきだと、この本の著者は言っています。
私達が最大化すべきなのは資産ではなく、人生。人生の最大化を目指すことが重要です。
また、もう一つ大事なこととして、人生を最大化する=お金から価値を引き出せる時期は限られています。わかりやすく言えば、仕事を引退し、自由に使える時間・お金ができても70-80代になってしまえば、体力を使うイベント=海外旅行や弾丸ツアーといったことにお金を使うことはできなくなりますよね。
masaも日々年を経る毎に、自分のフットワークが重くなっていると実感しています
事実この本では、お金を最大化できるのは26〜35歳の間のみと言われており、お金の価値はそれ以上は年を追うごとに下がっていく(引き出せる能力が低下する)と言われています。
資産運用の勉強をしているmasaのような人は、「貯金だけではインフレに負けてしまうため、株式に投資をすることが大事」という認識はしていると思いますが、そもそもお金自体の価値を引き出す能力が下がっている、という発想は無かったのではないでしょうか。
②人はお金を必要以上に貯めすぎている
お金を使うべき理由は何となく分かった。でも、増税が続き、年金が無くなるかもしれないと言われている日本では、お金を使うなんて簡単にはできないよ!
そういう方も多いと思います。なにを隠そう、masaもそう考えて資産運用について勉強をし始めましたからね。
でも実際は老後にそこまでのお金は必要ではなく、むしろそのため込んだお金を使いきる前にこの世を旅立ってしまう人の方が多い、と言われています。
この本が米国で生まれたため米国のデータではありますが、概して人々は自分の資産を使い始める(取り崩す)のは遅く、60-90代の退職者全体で年齢を問わず世帯支出と世帯収入の中央値はほぼ1:1となっています。つまり、老後となっても、いつまでも収入と同程度の支出を続けることになり、退職までに蓄えた資産には手をつけない傾向にあると言われています。
実際想像もしやすいですよね。将来が不安でお金を貯めていた人達が、引退しで給料収入という柱が無くなった後、計算上は死ぬまで無くならないとしてもお金をきちんと使うことができると思いますか? おそらく、必要以上の節約をすることになるのではないでしょうか。
また、米国では退職前に5000万円以上の資産額を持つ人々は20年後or死亡するまでにため込んだ金額の11.8%しか使わず、88%以上を残して亡くなっているとされています。また、資産額が少ない(退職前に2000万円未満)人々、つまり比較的お金を使うことに長けている人でも、退職後の18年で資産の1/4しか使えなかったと言われています。そしてなにより、全退職者のうちの1/3がむしろ退職後に資産を増やしていた、なんていう報告もあります。
とはいえ、これは米国のデータで、日本ではないんでしょ?
そんな声も聞こえてきます。確かにこれらは日本のデータではありません。でも逆に言えば、日本よりも医療費が甚大にかかる米国のデータです。むしろ退職後、老後に最もお金がかかる医療費が、日本よりもかかる米国でもため込んだ資産を使うことはない。
そう考えるとより一層肩の荷が下りた気がしませんか?
もちろん実際に貯めるべきお金の金額は家族構成や生活費によって変わるので、個別に計算することが大事です。でも思っている以上に、人は皆ため込んだお金を使わない傾向にある。そして、年を取ると、人は一段と消費や浪費にお金を使わなくなる、という事実は変わりません。
masaと同じように倹約思考になっている人達は、もう少しお金を使うことに意識を回してもよいのかもしれません。
振り返ってみて、成功したお金の使い方=記憶の配当
masaがこの本を読んで特に印象に残った「記憶の配当」。私達の過去を振り返ってみてmasa家で成功していた例を紹介します。
一番は今のコロナの流行下では考えられない海外旅行ですね。masaは大学の卒業旅行でスペインとニューヨークに、妻も独身時代に海外のディズニーランドに友人と出かけています。
また、夫婦でも丁度コロナ流行の前の年にオーストラリアに入籍前ではありますが、新婚旅行として旅行に行っています。結果的にはこのタイミングを逃せばコロナ+医療従事者という背景、加えて誕生した長女・長男のこともあり、二度と行けなかったかもしれません。事実、こちらも高齢になってからではとてもではないですが行けません。
特にオーストラリアでは2人で2匹のコアラを抱っこして写真を撮ったのですが、旅行した次の年には山火事からコアラの保護が重要とされ、より一層保護に厳格になったという話も聞きます。あの当時体験できた、1人1体のコアラ抱っこ、今度できるのは一体いつになるでしょうか。
いまでも当時の思い出を妻と、子供の寝かしつけが終わった後に話し、本当に行って良かったと話しています。
当時はここまで意識してませんでしたが、ここはお金の使いドキ!と考えて投資して本当によかったと思います。
貯金だけでなく、「思い出投資」を行おう
今日の記事で伝えたいのは結局のところは、
先行き不安な日本で生きていく中で、やっぱり貯金や投資を始めとした資産運用は将来のために大事だけど、それ以上に人生を充実させるための「思い出投資」を積極的に意識してもらえたらな、って思います。
別に海外旅行のように凄く大きな、時間のかかるイベントでなくてもいいんです。一番近いお休みの日に、家族でのお出かけでも、恋人とのデートでも、映画鑑賞でも。自分の心の赴くままに、人生の思い出に繋がるイベントを是非とも組み込んでみてください。
みなさんの人生で、お金から価値を引き出せる時間はそうは残っていないかもしれませんよ。
この記事を読んでもし興味が出た人は、原本もぜひよんでみてください。
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