アウトドアでは気をつけよう! 虫さされについて【2019/05/11更新】

スポンサーリンク
医者看護師夫婦が教えるcommon-disease
この記事は約5分で読めます。
おはようございます。
GW、天気が良いところではキャンプなど、
アウトドアに行く家族も多いでしょう。
実際救急にもキャンプに来ていた家族が怪我をしたり、
症状がでたりで病院にくることも多いです。
指を切ってしまった人も多いですね。
その中でも昨日の「じんましん」と関連が深くアウトドアで起こる問題。
「虫さされ」
について今日はお話ししていきます。
・・・ん?
なんか「そんなしょーもないことか」
という空気が聞こえましたが
・・・気のせいですよね?
もちろん軽症でおわる方が多いですが、
酷い時は命の危機にもなる病気です。
病院に来て頂くことはもちろんですが、
命の危機にいち早く反応できるように。
わかりやすく解説していきますね。
・・・あー、キャンプ行きたい

○概論

 「虫さされ」
 医学的に言うと、
 「虫刺症」
 と言います。
 まぁ、漢字にしただけですね。

 虫などの節足動物が皮膚に針を刺したりすることで、

 毒成分や唾液成分を皮膚に注入することで生じる病気です。
 細かく言えば症状の起き方は2パターンあります。
 ①毒成分が直接刺激 → 痛みや発赤
 ②毒成分・唾液成分に対するアレルギー反応
 この2つのどちらか、もしくは組み合わせが患者さんを苦しめていくんですね。
 ②の最たる例が、
僕のブログで何度も登場する「アナフィラキシー」
 いずれその話もするつもりですが今日は簡単に。
 わかりやすくするためにも、
 代表的なハチやムカデを例に挙げて話をしていきましょう。

<ハチ> ○概論

 ハチの毒によるアナフィラキシーは多く、
 今でも国内で30〜40名ほど亡くなっている
 という報告があります。
 僕は詳しくないですが、
 スズメバチ・アシナガバチで死者の70%を占めるようです。
 さて、ハチ被害のピークはいつ頃だと思いますか?
           ・
           ・
           ・
 そう。
 多くの方がご想像されるように、夏。
 8月がピークで、全体の9割が7〜9月
 に集中します。
 と、いうのも、
 ハチ達の巣の大きさが7〜9月がMax
 になるため、
 巣を守る防衛行動が高まっているらしいです。
 あとはその時期に半袖の人が多い
ってのもやっぱり重要ですよね。
 まぁ、暑いのも仕方ないですが。

○症状・治療

 刺された場所の症状では、
  痛み・腫れ・熱感
 が一番ですね。
 酷いとどんどん腫れが広がっていきます。
 それに加えてアレルギー反応が出ます。
 注意が必要なのは、
 再三登場するアナフィラキシー。
 その症状のこちら!
★★アナフィラキシーを疑う症状★★
 ・上気道閉塞の徴候
(口唇・舌のむくみ、声がれ、飲み込みにくさ)
 ・呼吸の時のヒューヒューの音
 ・下痢
 ・腹痛
 ハチに刺されてこれが出てくる場合は直ぐに病院へ。
 直ぐに治療をする必要が出てきます。
 仮に一時的な治療で良くなったとしても、
 その日1日は病院に入院になると思います
(施設によりますが・・・)
 と、言うのがアナフィラキシーの症状は二相性
 一度良くなってももう一度症状がでてくる方が居ます
 大体全体の20%で、最初の症状が強い人で多いですね。
             ・
             ・
             ・
 さて、ではそこまでいかず、
 あくまで症状が刺された場所だけの場合どうするか。

 ステロイドの塗り薬を使います。

 ここがじんましんと少し違うところです。
 炎症が起きている原因が明らかに刺された場所にあるので、
 塗り薬を使う意味があるんですね。
 そして、
 じんましんの時と同様にアレルギーを抑える飲み薬を使います。

<ムカデ>

さて、次にムカデですが。
基本的にはハチと同様の対応です。
特にアナフィラキシー様の症状を起こした時はすぐに受診を。
ただ、少しだけムカデに特徴のあることもあります。
まず症状。
ムカデに噛まれると痛みがきついです。
(僕はまだ未経験ですが)
そして、患者さんは病院に来るまでに噛まれたところを冷やしてくることが多いですね。
ただ、
「43℃の温水で刺されたところを温めれた痛みが消える!」
という報告がでています。
どうやらムカデの毒を不活化するのでは??
とか、
温めて血流が上がることで早く毒成分が吸収されるのでは?
といった可能性が指摘されています。

ムカデの場合は少し温めてみては?

いや、もちろんすぐに病院にきてくださいね?
塗り薬やアレルギーの飲み薬に関しては、ハチと同じになります。
               ・
               ・
               ・
以上になります。
いかがでしたか?
これからキャンプなどアウトドアに向かう方も多いでしょう。
もちろん刺されないことが重要ですが、
刺された場合の対応についても少し覚えておきましょうね。
あとはキャンプ場から近い病院も抑えておきましょう。

今日のTake home messageはこちら
★Take Home message★
・夏はハチが活発に!
・アナフィラキシーには注意しろ!
・ムカデに刺されたら温める!?
以上になります。
みなさんも健康に気をつけて、楽しくアウトドアをしましょうね!
ではでは。
2019/05/03 masa

コメント

タイトルとURLをコピーしました