おはようございます。
GW中にもなんとか更新を続けてこれましたね。
ただ、明日は少しきびしいかもしれません。
更新なかったらごめんなさい。
少なくとも少し遅れるかもしれません。
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さて、昨日に引き続き刺されたシリーズ!(笑)
今回も、アウトドア関連です!
時期としては少し早めですが、
海でクラゲに刺された経験もおありでは?
そんな時の対応について、お話ししていきましょう。
ただ昨日と一緒でやっぱり基本は病院に。
そこまでに出来る事、などをお伝えしていきましょう。
ではいきます。
出来る限り、わかりやすく。
○概論
海洋生物、代表としてイメージされるのはクラゲでしょうか?
刺されるとどうなるイメージでしょうか。
ハチ、などと比べると症状は軽いのでは、
ってイメージないですか。
僕もこないだまでそう思ってました。
ただ、現実は違います。
もちろん加害生物によって程度に差はありますが、
アナフィラキシーショック(おなじみ)や呼吸停止、
最重症では心肺停止にいたることもあるんです。
特に海の中だったりすると、
相手が何物かわからないことも多い。
そうなると医療者の対応も困難になってしまうことも!
かなり厄介ですね。
では、どんな生物が原因になり、
どんな症状が出てくるのでしょうか。
○症状
ハチ・ムカデの時と同様に、
局所症状と全身症状に分けて考える必要があります。
全身症状:アレルギー様症状がある場合は、
基本的には昨日お話しした内容と同じ対応を行います。
全身状態をチェックして、
酷ければ点滴、軽ければ塗り薬と飲み薬、でしたね。
ただ、海洋生物にさされた場合は、
程度が軽くても皮膚科への受診を促します。
と、いうのも、後々色素沈着や瘢痕が生じてしまうこともあり、
関節部に瘢痕ができると動き制限されることがあるからです。
使う薬も強めのステロイドを使うので、
専門の皮膚科でフォローしてもらうのが重要になります。
○初期対応
詳しく言うと、初期対応は海洋生物によって変わります。
触手の除去の仕方も相手によって様々です。
注意しておくと、
直ぐに水道水で洗浄しようとする方も居るかもしれませんが、
やめて下さい。
と、いうのが刺胞毒群、と呼ばれるクラゲの一種やカツオノエボシと言った生物の触手は、
真水で除去すると毒素が刺胞から注入されてしまい、逆効果となってしまうのです。
毒の念押しを喰らってしまう、ということですね。
では、どうやって洗うか。
ハコクラゲなどは多量の食酢、
カツオノエボシ(別名電気くらげ)は多量の海水で洗います。
念押ししておきますが、
「真水での洗浄はやめて下さい!」
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次に痛み、に関して。
基本的には痛み止め(点滴や飲み薬)を使います。
ただ、ムカデの時のように42℃前後の温水を使って、
温浴療法を行う事で疼痛緩和が期待できる
とされています!
とされています!
また、抗生剤については原則不要とされていますが、
持病がある関係で免疫が低下している方は抗生剤使用が必要になることがあるので、持病について医療者に伝えて下さいね。
意外と創部処置に集中して、飲み薬や過去の病気を聞くのを忘れてしまう医療者も多いので、その一言が本当に助けになります。
あとは腫脹の程度や相手によって対応がさまざまになるので、
受診した病院の医者の指示を仰いで下さい。
特にオニダルマオコゼに刺されると、6時間以内に伝導障害を起こして死に至ることもあり、入院での経過観察が必要になります。
なんとハブ毒の80倍!
怖いですね。
なので可能な限り刺された相手を、医療者に伝えましょう。
さて、いかがでしたでしょうか?
なかなかコアな内容だったかもしれません。
疲れてしまった方もこちらは覚えてかえってください。
今日のTake Home messageはこちら!
★Take Home message★
・何に刺されたかを医者に伝える
・アナフィラキシーに注意して(複数回登場)
・真水で洗浄が逆効果なことも!
以上になります。
やや内容が複雑なので、
「これをすれば直ぐに治る!」
といったことはありません。
でも、
「海洋生物に刺されることは危険なこと」
と知ってもらえるだけで、
病院への受診のスピードが上がると思います。
「せっかくの海水浴だし、もう少し・・・」
それが命取りになることも。
まだ少しはやいですが、
「海は怖い」
それも覚えて帰って下さいね。
ではでは。
GWも終わりが近づいてきていますが、
最後まで気を引き締めて。
事故のないようにお過ごし下さい。
2019/05/04 masa
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