こんばんわ。
今日から「不安症」の具体的なお話しを。
今日は
について話をしていきます。
(以下GADと、無駄に格好良く言ってみます)
少し「不安」のブームが続きますが、一生懸命更新していきますので
是非付いてきて下さいね。
では、行きましょう。
○そもそも
先日の「不安症の分類」でも話をしましたが。
「不安症」でそれぞれ何が違うのかというと、
「不安を感じる原因」や「対象」がそれぞれ違います。
後日それぞれの話はするのであくまで簡単に例を挙げると、下の様なイメージです。
・広場恐怖症 → 公共交通機関・群衆の中で恐怖が生じる ・限局性恐怖症 → 特定の状況・場面への極端な恐怖・不安(高所恐怖症など○○恐怖症)
あくまでこれらは一例ですが、
具体的に
このシチュエーションはだめだ!
これだけはしなくてはダメだ!
といった特徴があることが多いです。
では、今日話をする「GAD」では、何に恐怖・不安を感じるのか。
「GAD」の正式名称は?
そうですね。
「全般性不安障害」
と言うんでしたね。
つまりどういうことかと言えば。
何でも不安な人!
より具体的に言えば
半年以上、いつも不安で仕方が無い!
人がこの病気になります。
さきほどの例の様な「特定の項目・条件」に限定されず、
さまざまな物事に対して不安が頻繁に生じておさえきれない。
【The 心配性な人】
それが「GAD」の患者さんのイメージとなります。
皆さんの周りにも心配性な方は1人くらいはいるのではないでしょうか?
あ、もちろん。
それが病的なほどかどうかはさておいて、ですがね。
いわゆる町のお医者さん、
医学的に言えば「プライマリ・ケア診療」で受診する患者さんの4-7%で受診し、
内科の医師が最もよく出会う心の病気、と言われています。
○診断
さて。
では診断についてですが。
簡単に言えば
「なんでもかんでも(対象は全般性)」
「ずっと(半年以上)」
「いつも不安で仕方ない」
そんな患者さんはGADの診断になります。
こまかい事を言えば、
他の「不安障害」の除外、
そうではないことを確認することが大事ですがここでは置いておきます。
もちろん内科の病気も除外することは大事ですよ。
次に診断の手順ですが。
上の様な不安に加えて、下の3つ以上が当てはまれば診断となります。
・落ち着きのなさ/緊張感/過敏
・疲労感
・集中困難/頭が真っ白になる
・いらだたしさ
・筋肉の緊張
・睡眠障害
どうでしょうか。
逆に言えば「GAD」の症状でこれらの症状が起こる、ということです。
心辺りにある方は、次のスクリーニングの質問に答えてみてくださいね。
○スクリーニング方法
スクリーニングの方法ですが、簡単なものと、すこし詳しいものがあります。
どちらも紹介していきましょう。
・簡単なもの
こちらは本当に簡単です。
たった一つの質問をするだけ。
「GAD」かも、と考えた患者さんに
あなたは心配性ですか?
と聞くだけです。
もしNo.と答えるのであれば、その患者さんは「GAD」ではない可能性が非常に高い。
なんでもかんでも「心配し、不安に感じる」のが「GAD」の患者さんですからね。
・詳細なもの
こちらは「GAD-7」というスクリーニング法です。
下の7つの質問事項が、ここ2週間でどれくらい頻繁に起こるのか。
それぞれ点数をカウントして診断します。
スクリーニングというよりは「診断方法」と言ってしまっても良いかもしれませんね。
方法は次の様になります。
<GAD-7>
・どれくらい神経質or不安になったりいらいらしたか
・どれくらい心配をやめたり、心配をコントロールすることがむずかしかったか
・どれくらい様々な事柄について心配しすぎていたか
・どれくらいくつろぐことが難しかったか
・どれくらいくつろぐことが難しかったか
・どれくらいじっと座っていられない程落ち着かなかったか
・どれくらいいらだったり怒りっぽかったりしたか
・どれくらい、何か恐ろしいことが起こるのでは、と心配になったか
それぞれ
全く無い=0点、週に数日=1点、週の半分以上=2点、ほぼ毎日=3点
でカウントします。
そして基準は2点以上。
つまり、
どれか一項目でも週の半分以上苦労していることがあれば
「GAD」を強く考えていくことになります。
いかがでしょうか。
個人的にはまずとっかかりのために簡単な方を覚えておいて
それでひっかかる方へは詳細な「GAD-7」を行う、という手順がよいのでは、と思います。
とはいえ、一般の人は
「週に半分以上」
「何が何でも不安になる」ことがないか。
「何が何でも不安になる」ことがないか。
このことだけ今日は覚えていってもらえればと思います。
本日のTake home messageはこちら。
★★Take home message★★ ・GADは「半年以上、いつも不安で仕方ない」 ・スクリーニングの質問は「心配性ですか?」
以上になります。
では、また明日。
明日は「PD:panic disorder」について解説していきますね。
2019/05/22
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